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質問
中学1年の娘の母です。娘は5才からバレエを習っています。
中学に入って学校のクラブで新体操を始めました。
バレエを小さい頃から習っているので新体操クラブではすぐに上手な方になったようです。
なので娘も新体操が楽しいようですが、最近腰が痛いというようになりました。時間的にも毎日とても忙しいです。
バレエは週3回、それ以外は放課後学校のクラブで新体操をしています。
母親としてはバレエと新体操の両立は難しいのではないかと心配しております。
回答メッセージ
新体操はほどほどに
新体操からバレエに転向した方としてはシルビイ・ギエムが有名ですよね。
ですから、両立や転向は、可能でないこともないのですが、 一般的には難しい……というか、混乱してしまうのではないでしょうか。
質問者のお嬢様は、バレエを習っている途中で新体操も始められたようですけれども、私は新体操を部活で三年間やってから、高校に新体操部がなかったので、街のバレエ教室に入りました。
とても似ているように感じて、新体操の「続き」ができるかもしれないと考えたからです。
しかし、 新体操はバレエと違う部分がかなりあることが分かりました。
種具を常に持つスポーツであるため、どうしても拳を握ったり、腕を振り上げたりする癖がついている。 バレエに「腕を振り上げる」ポジションはありません。
先生に何度注意されたことやら。
また、音のとり方が全く違います。
新体操は「バレエに比べると」大ざっぱです。
さらに、新体操は裸足かぺたんこのシューズをはきますが、 バレエはトウシューズです。
新体操は床を擦るように使う、 床と仲良くなることをとにかく意識しますがバレエは上に上に向かう。 音が、上に行ったときに頂点に達するように動く必要がある。
新体操の音のとり方と表と裏が逆になります。
たぶんバレエをなさっている方からみると、新体操の取り方はテレビで見ていても「外れている」ように見えてしまうのではないでしょうか。
さらに! バレエはポジションのコントロールがたいへん大切ですけれども、 新体操は、とにかくオフバランスでも足をあげる、高くあげる華やかに見せることを意識します。
バレエでこれをすると「品がない」と言われます。
シルビー・ギエムさんの、すばらしく上がる脚 (横バットマンがほとんどアナログ時計の6時の形)もパンツ丸見えで下品、と嫌う方がいるのと同じ。
質問者のお嬢様が「腰が痛い」というのは、 このムリなポジションのせいかも……と、 ちょっと心配になりました。
違いをあげれば、キリがないですよね。
細かいことのようですけど、 芸術の神は「細部に宿る」といいます。 持久力がついたこと、仲間と仲良く、時には折り合いをつけながら やっていくことを学べたなど、いいことも沢山ありました。
個人的には、新体操の引退年齢は16、17歳とものすごく若いけれども、バレエは一生できるので、「新体操はほどほどに」をおすすめしたいです。
腰をいためてしまっては大変です。
とはいえ、熱心な先生だったり、大会の選手に選ばれてしまったりすると「ほどほど」もできないですよね。
難しい選択ですが、どうか、お嬢様にとって最良の道を選ばれますようにと、 祈ります。
るるね様
バレエスタッフからのコメント
バレエについては皆さん良くご存知だと思いますが、バレエはバレエシューズやトウシュシューズを履いて踊る舞台芸術です。
新体操はリボン・ボール・クラブ・フープなどの種具を使いながら演技して得点を競う芸術スポーツと言えます。
どちらも柔軟性やリズム感が必要であり、バレエの基本であるバーレッスンや回転・ジャンプなどが基本になっています。
バレエと新体操は似ているようですが、身体の使い方、コントロールの仕方など違うところもたくさんあります。
特に、最近の新体操ではアクロバティック的要素も多く取り入れたり、種具を使いながらの激しい動きのため、かなり身体に負担がかかると思います。
バレエと新体操の両立は、何をメインにしたいのかが問題になると思います。
新体操をしながらバレエを練習に取り入れている方は、沢山いらっしゃると思います。
バレエをしながら、趣味として新体操をする方もいらっしゃると思います。
しかし、両方を本格的にするというのは少し難しいのではという印象を受けます。
「悪い癖がつくから」といって新体操とバレエの掛け持ちを反対されるバレエ教室の先生もいらっしゃいます。
バレエのプロを目指すなら、バレエの練習に専念した方がいいと思います。
また反対に、バレエから新体操に変更して大会で活躍していくのも良いと思います。
バレエと新体操には、共通点もあり、お互いの長所がプラスに働く場合もありますから、どちらかをすぐに辞めた方がいいというのでななくバレエか、新体操のどちらかに重点を置いて行きたいのかを決めた方が良いのではないでしょうか?
本人の意思とこれからの方向性が重要だと思います。
バレエと新体操の練習で毎日忙しいようですが、適切な休養をお勧めします。
激しい練習には必ず休養も必要です。
一週間に1回は必ずお休みの日を入れるようにしたら良いと思いますよ。
腰痛がひどくならないよう、早めに治療して治るといいですね。
いろいろな事に挑戦するのはとてもいいことだと思います。
これからも是非頑張って下さい。☆
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