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白鳥の湖

バレエコラム 2020.03.15

目次

「白鳥の湖」の誕生

チャイコフスキーが手掛けた最初のバレエ作品「白鳥の湖」は、1877年モスクワ帝室ボリショイ劇場で初演されました。 しかし、当時の振付家やダンサー、指揮者に恵まれず、初演はまさかの大失敗に終わってしまいました。 しばらくお蔵入りになっていた「白鳥の湖」でしたが、名振付師マリウス・プティパによって生まれ変わり、1895年の蘇演によってみごと大成功しました。 しかし残念ながら、この大成功の2年前にチャイコフスキーは、この世を去ってしまっていました。 今日、バレエの代名詞と呼ばれる名作になっていることとは、チャイコフスキーも夢にも思わなかったことでしょう。

物語のひみつ

さて、「白鳥の湖」のストーリーはご存知でしょうか。
第一幕
ジークフリート王子の誕生日のシーンから幕が開きます。 王子の成人を祝う宴が賑やかに繰り広げられているところへ王妃が登場し、明日の舞踏会で花嫁を選ぶように告げます。 まだ結婚に気が向かない王子は、物思いにふけり白鳥が住む湖へ狩りに出かけます。
第二幕
湖のほとり。 王子は白鳥の群れを見つけます。 その中でもひと際美しいオデット姫に心を奪われます。 姫の話によると、彼女はある国の王女だったが、悪魔ロットバルトの魔法で白鳥の姿に変えられ、夜だけ人間に戻れる。 そして、この呪いを解くためには、姫に真実の愛を誓うしかないと。 王子はオデットに愛を誓うことを決めるのでした。
第三幕
王宮の舞踏会。 世界各国から花嫁候補たちが招かれ王子に踊りを披露します。 しかし王子の心はすっかりオデットに奪われてしまっており、花嫁候補たちには 見向きもしません。 そこへ騎士に変装した悪魔ロットバルトが娘のオディール(黒鳥)を伴って登場します。 オデットによく似たオディールの妖しい美しさに魅了され、王子は彼女を 花嫁に選び、永遠の愛を誓ってしまいます。 正体を明かしたロットバルトにより、王子は自分の過ちにようやく気づくのでした。
第四幕
湖では、王子に裏切られたことを知った白鳥たちが嘆き悲しんでいます。 そこへ王子がやってきて、許しを乞うのですが、ロットバルトに仲を引き裂かれてしまいます。 悲しみにくれたオデットは、湖に身を投げ、ジークフリートも後を追うところで幕が下ります。 … という悲劇の結末がオリジナルですが、実は「白鳥の湖」には様々なエンディングがあるのです。 プティパ=イワーノフ版では、湖に身を投げた二人が来世で結ばれる結末が描かれています。 また、ブルメイステイル版によると、二人の愛の力によって、ロットバルトが滅び、呪いが解けて二人が結ばれる等、ハッピーエンドの演出も多く上演されています。 それぞれのクライマックスを見比べてみるのも楽しいですね。

白鳥の湖の見どころ

見どころの一つといえば、やはり主役の白鳥オデット/黒鳥オディールではないでしょうか。 この二つの異なるキャラクターを、バレリーナは一人二役で演じます。 真実の愛を信じる、孤高のヒロインオデットの繊細さ、魅惑的で生気に満ち溢れたオディールの躍動感をどのように表現するか、その解釈や表現の違いを深読みするのも興味深いですね。 そして、主役だけでなく脇を固めるコールド・バレエ(群舞)の白鳥たちも重要な存在です。 動きやフォーメーションだけでなく、腕の角度や目線まで、一糸乱れずに踊る白鳥たちの姿の美しさは、オデットと王子の儚い恋模様をより引き立てます。 これを観るためにあえて二階席、三階席から鑑賞される、ツウの方も多いようですよ。 そして最後は、第三幕の華やかな舞踏会です。 スペイン、ナポリ、ハンガリー、ポーランドなど世界各国の踊りが民族色豊かに舞台を盛り上げてくれます。 更にオディールの32回の回転技はまさに圧巻です。 その他のシーンにも見どころ満載の「白鳥の湖」。 知れば知るほどなかなか奥深い作品ですね。 ぜひ様々な角度から楽しんでみてはいかがでしょうか。

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